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Androidユーザーが押さえておくべき音楽制作アプリ10+1選

Androidの音楽アプリはまだまだ発展途上ではあるが、シンセ系/作曲ツール/ガジェット系など、日々リリースされ増え続けている。最近Androidに買い換えたという人も多いのではないだろうか? そんなアナタのために「DTMユーザーが押さえておくべきアプリ」を紹介しよう!
※価格は執筆時(5月10日)の価格です。ソフト購入の際は必ず価格を確認して買いましょう。※Android OSのバージョンが条件を満たしていても、機種によっては動作しないソフトもあります。

Select 01…DAW「Uloops Studio Pro」

デベロッパー:Uloops labs 価格:$7.49(620円前後) 動作:OS Android 1.5以上

本格的なダンスミュージック系DAWアプリ

ドラム/ポリシンセ/モジュラー/オーディオトラックといったダンスミュージックに最適な4つの音源を自由にトラックにアサインして曲が作れる本格的な音楽制作アプリ。ドラムマシーンは16ステップシーケンサーを使用し、キットはダンス/ロック/FX系のジャンルをカバーした50種類を装備。ポリフォニックシンセはピアノロール方式でのパターン作成、音源にはPCMを基本としたシンセ系/生系など14種類にカテゴライズされた100種類以上の音色が使用できる。モジュラーシンセはVCF/RES/VCA/LFOといった本格的なシンセサイズが可能。オーディオトラックでは内蔵マイクを使用した録音に対応し、トラックとして使用可能。
また、コミュニティという機能では、Uloops Studioユーザーの作品を視聴できたり、ソングデータのアップ/ダウンロードが行なえ、そこでは世界各国のクオリティの高い作品が日々アップされている。人気ランキングもアリ。
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Uloops Studio ProUloops Studio Lite

Select 02…グルーブボックス「RD3-Groovebox」

デベロッパー:mikrosonic 価格:3.49ユーロ(405円前後) 動作OS:Android 2.1以上 550MHzCPU/ARMv7対応

ACIDサウンドを再現できるグルーブボックス

ダンス/テクノ/ハウスなどで使用される定番のドラムマシン&ベースマシンを搭載したグルーブボックス系アプリ。ドラムマシンは6パートを16ステップ入力でパターン作成。内蔵音色キットは“606/808/909/CR78/DMX/KR55/RZ1/Linn”といった定番系の8種類のプリセットが使用できる。ベースマシンはRolandの名機「TB-303」をシミュレートしたバーチャル音源で実機同様の構成で、16ステップ&鍵盤でのノート入力、本家同様スライドやアクセント機能も装備している。パターン作成全体ではドラム/ベースそれぞれに「A~D」の4パターンが使用でき、再生モード「ソロ/ループ/ランダム」を指定する。再生中のパターン切り替え/モード切替も可能なのでDJ感覚でプレイできる。完成した曲はWAVへの書き出しが可能だ。
なお、タブレット用バージョンの「RD3 HD」ではベースマシン2基/4波形/8パート/FX3基/パターンの追加/ミキサーといった強化されたスペックとなっている。
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RD3 – GrooveboxRD3 Demo – Groovebox

Select 03…スタジオ・ラック「CAUSTIC」

デベロッパー:Single Cell Software 価格:無料 動作OS:Android 2.1以上800MHz/ARMv7対応

Android音楽制作ソフトの真打ち登場

VAシンセ1基/303系ベース2基/PCMシンセ2基/ドラムマシン1基の6音源とエフェクト付ミキサー、シーケンサーを搭載した本格派の音楽アプリ。まだデモ版ではあるが、Android音楽アプリで機能や音質面でここまで充実したのは無かったので正式リリースが待たれる。
ソフトの仕様は、VAシンセ「SUBSYNTH」が、ポリフォニック対応で2オシレーター(5波形/FM付)、レゾナンス付フィルター(LOW/High/BandPass)、LFO2基。ベースマシン「BASSLINE」はTB-303と同じ構造を持つ16ステップのシーケンサー。PCMシンセ「PCM SYNTH」はWAVを使用でき、オクターブ/キー/チューニング設定が可能。ドラムマシン「BEATBOX」は8パート&16ステップの仕様で、9種類のドラムセットを収録。ミキサーは3バンドEQ、設定可能なディレイ/リバーブ/ディストションをセンドで使用でき、ソングシーケンサーはシンセ&サンプラーはピアノロール入力、ベース&ドラムはパターン番号の指定でソングを作成していける。
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CAUSTIC

Select 04…サンプラー&シーケンサー「SPC-Music Sketchpad」

デベロッパー:mikrosonic 価格:3.99ユーロ(462円前後) 動作OS:Android 2.1以上550MHzCPU、ARMv7対応

高音質&高機能ループ系ドラムサンプラー

ワンショット&ループ系オーディオ素材を16個のパッドにアサインして曲が作れるAKAIMPC感覚のドラムサンプラー。各パッドの素材はEDITモードにて“LOOP”“Steps”の2種類のモードでパターンを作成できる。LOOPモードはフレーズ素材を分割する“Slicer機能”を搭載しており、スライスした素材の順番を変更することで新しいパターンを作成することが可能。Stepsモードは専用鍵盤を使って音程指定可能な16ステップシーケンサーでのパターン作成が行なえる。サンプルEDIT機能では、波形表示を見ながらボリューム/パン/チューニングの変更、ワンショット素材に役立つアタック/ディケイなどのエンベロープ調節も行なえる。1パッドに作成できるパターンは4つで各モードの記憶もしてくれる。ソングモードは無いが、リアルタイムでパッドのオン/オフ、EDITモードでのパターン変更、その他EDITをして曲を展開させ、それをレコーディングモードを使ってWAVへの記録/保存することが可能だ。
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SPC – Music SketchpadSPC – Music Sketchpad Demo

Select 05…サンプラー&シーケンサー「Su-Preme MPA BETA」

デベロッパー:BOOM BAPPZ 価格:無料(beta版) 動作OS:Android 2.1以上

HIPHOPスタイルなMPC系ドラムサンプラー

HIPHOPアーティスト“Wu-Tang Clan”と親交の深い“Sunz Of Man”プロデュースのMPC系サンプラーアプリ。12パッドにワンショットまたはフレーズ素材のWAV/MP3をアサインして、パターン/ソングの作成が行なえる。パターン入力はメトロノームを聴きながらのリアルタイム録音のみで、パッド、もしくは音程入力が行なえるキーボードのいずれかを使用する。録音時は「8/16/32分」でのクオンタイズ機能を使用する。オーディオ素材の管理メニューではプレビュー機能付専用ブラウザがあるほか、スタート/エンド、ボリュームを調節可能なサンプルエディタ機能も搭載されている。作成したパターン/トラックを管理する“TRACK MANAGEMENT”メニューでは小節サイズ/パターン・コピー/ネーム管理/ボリュームの他、クオンタイズ/スイング設定なども可能。現在、ベータ版ではあるが多機能で細かい配慮もされている。AKAI MPC系の雰囲気で曲が作れるのでHIPHOP系の制作にはおすすめ。
Su-Preme MPA BETA

Select 06…シンセ&シーケンサー「nanoloop」

ディベロッパー:oliver wittchow 価格:2.00ユーロ(232円前後) 動作OS:Android 1.6以上

エレクトロ&チップチューン・スタジオ

ゲームボーイ用音楽ソフト「nanoloop」のAndroid版。見た目や操作性はシンプルだが、強力なシンセサイズ機能と音の良さで本格的なエレクトロ/チップチューンサウンドが作成できる。
4×4ステップのシーケンスパターンを、6チャンネル最大8パターンまで作成できる。シンセまたはサンプラーを選択でき、シンセはアナログ/FM/ノイズが選択可能で、エンベロープ/フィルター/レゾナンス/LFO/モジュレーションのシンセサイズが可能。サンプラーにはWAVを使用できるほか、携帯内蔵マイクを使用したサンプリング音も音源として使える。波形編集機能ではエンベロープ/スタート/ループ設定と充実している。ソングモードでは6チャンネルのパターンシーケンサーで最大64小節。各チャンネルのパターンを指定しながら曲を組み立てる。作成したソングの保存以外にもパターンのエクスポート(WAV)、ソングのエクスポート(Ogg)にも対応している。
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nanoloop

Select 07…シンセサイザー「Augur-52」

デベロッパー:NICK COPELAND 価格:1.49ユーロ(171円前後) 動作OS:Android 2.1以上

名機プロフェット風シンセサイザー

Android で唯一エミュレート系シンセをリリースしている“NICK COPELAND”のシンセシリーズで、Augur-52は名機Sequential Circuits「Prophet-5」を再現したアプリ。GUIや内部パラメーター、サウンドはかなり本格的だが、演奏時のレイテンシーはまだまだの感あり。
EDITや演奏は左隅に表示される十字キーまたはトラックボール(搭載機種のみ)で拡大/パラメーターへの移動を操作する。メニュー内には演奏時のレイテンシー設定「Sample BufferSize」や、「Buffer Count」や音質を決める「Sampling Rate」などがあり、「Emulator Parameters」ではアナログフィルターモードやホイールなどの細かいパラメーターのモード設定がある。
ちなみにNICK COPELANDはもともとフリーのVST音源を数多くリリースしている実績があり、他にもではMINIMOOG「Mini Synthesizer」やARPのAxxe「Axxe Synthesizer」、OberheimのOB-X「OBx Synthesizer」など現在10機種のAndroid用シンセをリリースしている。
Augur-52

Select 08…シンセサイザー&ビートボックス「AStylophone & BEATBOX」


デベロッパー:MANABUN 価格:共に$1.20(150円前後) 動作OS:Android 1.6以上

イギリスで大ヒットした小型電子楽器

「AStylophone」は、クラフトワークを初めとする数多くのアーティストが使用したイギリスの70年代電子楽器「スタイロフォン」のエミュレーションアプリ。実機と同じ20鍵盤で音色は3タイプ、ビブラートON/OFF、チューニング/ボリュームなどの仕様。演奏のレコーディングも行なえ「3gp」として保存されるほか、作成されたsong.txtの編集でフレーズ作成も可能。
「AStylophone BEATBOX」は2009年にビート系音源としてリリースされた“Stylophone BEATBOX”のエミュレーションアプリ。13個のパッドには3つの音色バンクがあり、バンク1はUKのビートボックスアーティスト「MC Zani」のボイパサウンド、バンク2はドラムマシン、バンク3はシンセベースといった実機と同様のサウンドとなっている。レコーディングモードでは録音後にループ演奏され、別に好きな音色バンクの演奏をMIXプレイできる。
なお、どちらも無料版があり、さまざまな端末に対応した複数のバージョンが用意されている。
AStylophoneAStylophone 無料版AStylophoneBEATBOXAStylophoneBEATBOX 無料版

Select 09…スピーチガジェット「Speak & Spell」

デベロッパー:Scott Weston 価格:無料 動作OS:Android 1.5以上

クラフトワークが使用したスピーチマシン

クラフトワークがアルバムで使用し、現在でも多くのエレクトロ系アーティストがサウンドを使用しているTexasInstruments社製ロボット系スピーチマシン「Speak & Spell」のエミュレーションアプリ。もともとは教育玩具として70年代~80年代に発売されたもので、アルファベットのボタンを押して発音を覚えたり、ワードゲームでスペルを覚えるマシン。
機能は本家同様、GUI内のキーを押すことで音声合成によるロボットボイスが鳴る仕様。ワードゲームも同じように楽しむことができる。クラフトワークがアルバムで使用している「ピロロロ」といったモード切替時に鳴るフレーズも全て内蔵されている。このまま遊ぶのも良いがサンプリングして使うのもあり。
Speak & Spell

Select 10…MIDIシーケンサー「Budgerigar-Midi Sequencer」

デベロッパー:Currach Software 価格:350円 動作OS:Android 1.6以上

GM音源を使用したMIDIシーケンサー

Android内蔵のGM音源を使用した16トラックの本格的なMIDIシーケンサーアプリ。現在、AndroidでここまでできるMIDIシーケンサーは無いので、打ち込み派に特におすすめだ。
トラック全体は、横スクロール(小節)、縦がトラック。各トラックの小節マス内をクリックすることでピアノロール系のノート入力モードとなり、ノート入力はロール内をタップして行なう。入力時のグリッド設定(2~32分音符)が行なえるほか、サイズ変更/移動等は画面下部のEDITボタンで変更できる。
そのほか、数値によるイベント編集が可能な“Events”、コピー/インサート/カット/デリートが行なえる“EDIT”、音色切り替え/パン/ボリューム/ミュート/ソロなどを行なう“Track”などのモードも。音源はソフトGSと同等のAndroid内蔵GM音源(128音色+ドラムキット)なので音が良く、リバーブなども使用できる。完成したMIDIデータはSD内に保存可能。
Budgerigar-Midi SequencerBudgerigar Trial

Select +1…Wi-Fiコントロールサーフィス「TouchDAW」

デベロッパー:HUMATIC 価格:3.49ユーロ(400円前後) 動作OS:Android 2.1以上

Wi-Fi経由のMIDIコントロールサーフィス

Wi-Fi 経由で手持ちのDAWをコントロールできるアプリ。「CUBASE/Live/Logic/Pro Tools/Sonar/FL Studio」といった、さまざまなDAWに対応したプリセットが用意される。楽曲制作に限らず、ライブパフォーマンスなどの用途にも使える。
コントローラーモードが多数用意され、DAWの再生/録音などを行なうトランスポート系の「Transport」、各チャンネルのボリューム/ソロ/ミュートなどをまとめた「Mixer」、各トラックのEQ/ボリューム、エフェクト・センド/プラグインなどを設定する「TouchDAW」、演奏/入力などに使用する「Keyboard」、ドラムパッドやスイッチ、パラメーター変更に使用する「XY-Pads」の5種類。各スライダーやパッドは専用メニューにてMIDIチャンネルや反応などの細かい設定も行なえる。Wi-FiとPCの接続にはLAN経由での仮想MIDIデバイス「ipmidi」や、ip設定、ルーティング設定を行なう「rtpmidi」を使用して接続を行なう。
TouchDAWTouchDAW free
⇒ Androidユーザーが押さえておくべき音楽制作アプリ その2

文/ビバオール斎藤
※この記事はDTMマガジン2011年7月号掲載の「Androidユーザーが押さえておくべき音楽制作アプリ10+1選」と同じ内容です。
⇒ 作曲と音楽制作の月刊誌「DTMマガジン」

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